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2021年06月25日

調査報告:旅行業界、回復のカギは料金の透明性、新型コロナ対応における信頼

2021625日、英国・ラングレー: 旅行販売で世界をリードするトラベルポートが行った調査によれば、料金の透明性、新型コロナへの対応、個人情報保護、情報の信頼性などにおいて消費者とのギャップを埋めることが、旅行業界が回復するためのカギとなることがわかりました。

 

「旅行業界は消費者からの信頼という点により目を向ける必要があります。今回の調査によれば、業界全体として消費者からの信頼は我々が思うほどではない、ということが見えてきました。しかし一方で国境が開かれ始め消費者の旅行意欲が高まっている現在、解決すべき点がはっきりしたことは、回復に向けて絶好の機会を得たとも言えます。今回明らかになった点にいち早く取り組むことで、時代に則した旅行販売と旅行業の回復とを同時に推し進められるでしょう。」

トラベルポート、チーフ・エグゼクティブオフィサーのグレッグ・ウエブはそう語っています。

 

信頼における4つのギャップ

 

(1)    料金の透明性

 

今回の調査は、世界規模のPR会社エデルマン社のリサーチおよび分析を担当するエデルマン・データ&インテリジェンス(DxI)によって、10か国、11,000人を対象に行われました。同社は20年以上にわたり信頼についての調査をエデルマン・トラスト・バロメーターという形で発表しています。

調査によれば、旅行会社、そして航空会社をはじめとする旅行提供者が信頼を得るためには2つの重要な要素があることがわかりました。

1つは「隠れた費用が発生しないこと(55%)」、もう1つは「フレキシブルで払戻しが可能な商品であること(45%)」です。 残念ながら多くの旅行者は、現在のところこの2点における業界のパフォーマンスを低く評価しています。(「隠れた費用」については60%、「フレキシブルな商品」については57%が低評価 1) ニュージーランドとオーストラリアの旅行者はこの2点に最も低い評価をしており、重要性とパフォーマンスへの評価の差(ギャップ)は、それぞれ40%と39%となりました。

 

「料金の透明性が重要であることは言うまでもありません。調査からは、航空会社における長年の無事故記録よりも、隠れた追加費用が無いほうが16%も信頼度が高まっています。消費者の希望するところは明白です。今こそ隠れた追加費用を無くし、料金とコミュニケーションの透明性を改善せねばならないでしょう。」

ウエブはそう述べています。

 

1 テーブル 1: 付記の「信頼構築の要素」参照

 

(2)    新型コロナ対応

 

調査に参加した旅行者の多数(56%)が、業界の新型コロナへの対応情報は行き届いていたと答えていま

すが、いくつかの対策についてはしっかりと実施されているかどうかについて、懸念を抱いているとも答えています。機内の換気改善について効果的に実施されていると信じている、と答えたのは世界全体で46%、回答者の中で最も信頼されていない対策でした。特にニュージーランド(31%)、英国(34%)の旅行者が高い疑いを示しています。また、ソーシャルディスタンス(50%)、搭乗時の順番管理(50%)についても信頼度が低い結果でした。2

 

これに対してウエブはこうコメントしています。

「旅行業界における新型コロナへの迅速かつ効果的な対応は誇るべきものでしたが、まだ改善の余地があると言えましょう。航空会社が強調してきたHEPAフィルター導入も、旅行者にはさほど響いていなかったという点を見ると、信頼度を上げるためにまだできることがある、そして我々旅行業界はこれまで以上にそして他のどの業界よりも、ソーシャルディスタンス確保のように人間が関わる部分での対応について、消費者に伝え続けていかなければならないでしょう。」

 

(3)    個人情報保護

 

調査によって、個人情報保護も信頼へのカギであることがわかりました。旅行会社が自身の個人情報を適切に取り扱っていると信じている旅行者は、40%しかいませんでした。これは1946年から64年頃までに生まれたベビーブーマー世代(33%)、1990年代後半から2010年代の間に生まれたZ世代(36%)において顕著でした。

 

パーソナルな体験を提供するための個人情報取り扱いにおいて、最も抵抗がないのは、対面での会話から得た情報(46%)、過去の予約に基づくもの(46%)、ロイヤリティプログラムでの履歴(44%)、となりました。一方、間接的に得られた情報を扱われること、具体的には、SNSからの情報(35%)、信用情報など公になっている情報(37%)、多店舗うでの過去の購入、検索、予約の履歴情報(40%)については、その取扱いへの信頼度は低く示されました。

(4)    情報の信頼性

 

旅行者が旅行を計画する際に、最も信頼がおけると考えている旅行関連情報ソースは、興味が一致していると考える人々によるものでした。具体的には:家族や友人(67%)、ウェブ上のレビュー(50%)、となりました。対照的に、最も信頼度が低かったのは、商売っ気が明らかな、SNS上のインフルエンサーによる情報(30%)、著名人による情報(25%)、でした。またZ世代では、すべての項目において最も低い信頼度となっています。3

 

さらに情報のタイプについては4、利用者による評価(54%)、利用者によるレビュー記事(51%)というタイプの情報への信頼度が高く、信頼度が低かったのは、第3者による認証・お墨付き(39%)、旅行会社が提供するホテルの部屋などの写真(42%)、ホテルの星付けのような第3者による評価(43%)、となりました。

 

 

2テーブル2 「新型コロナ対応について」参照

3 テーブル3 「旅行関連情報ソースへの信頼」参照

4 テーブル4 「旅行関連情報のタイプ」参照.

 

販売への動線

 

今回の調査では、信頼が消費行動に直接結びつくということも見えてきました。新型コロナの影響もあってか、旅行者の約半数(46%)が、旅行の手配先を選ぶにあたって、他のどの項目よりも信頼が一番優先される、と回答しています。また信頼関係ができあがれば、旅行に関わる購買を何度もするだろう

(48%)、アップグレードを依頼するだろう(43%)、旅行とは関係のない、例えばクレジットカードの契約などもするだろう(34%)、と回答しています。

 

ウエブは最後にこう述べています。

「信頼のおける会社こそが良き販売者となります。信頼と最先端のテクノロジー、そして効果的な販売が伴えば、それらは消費者に対する強力なメッセージとなるでしょう。トラベルポートは、コロナ感染拡大からの回復をサポートするだけでなく、旅行を販売する皆様がこれまで以上に素早くそして強力に活動いただけるよう、これからもこれらの分野に投資を続けてまいります。」

 

トラベルポートが行った調査についてのより詳しい結果は、travelport.com/trustからご確認いただけます。

 

-以上-

 

付記

-          今回の調査は、エデルマン社のデータ&インテリジェンス部門によって、2021年3月19-29日の間にオンライン調査の形で行われました。

-          調査は、オーストラリア、カナダ、インドネシア、イタリア、ニュージーランド、サウジアラビア、スペイン、イギリス、アメリカ合衆国においてそれぞれ1,000人に対して、またインドにおいては2,000人に対して行われました。

-          各調査詳細については、下記からご確認ください。

 

テーブル1:信頼構築の要素

「旅行を提供する会社を信頼するために最も重要な要素は何ですか?」「下記要素において、旅行を提供する会社のパフォーマンスをどのくらい評価しますか?」  

[選択された要素]

重要性

パフォーマンス

ギャップ

1

隠れた追加費用がないこと

55%

40%

-15%

2

フレキシブルで払戻し可能な商品

45%

43%

-2%

3

新型コロナ対策

44%

56%

12%

4

長年に及ぶ無事故記録

39%

50%

11%

5

常に期待に応えてくれる

39%

46%

7%

 

 

テーブル2: 新型コロナ対応について

「旅行販売を行う会社によるコロナ対応について、下記の項目がどの程度しっかりと行われている、と信じていますか?」
1 マスク着用の義務化

61%

2 消毒液やマスク、手袋などの準備

58%

3 チェックインカウンターへのアクリル板設置

54%

4 体温チェック

53%

5 搭乗前のコロナ感染検査

53%

6 非接触型のサービス

52%

7 ソーシャルディスタンス確保

50%

8 搭乗時の順番管理

50%

9 機内換気の改善

46%

 

 

テーブル3: 旅行関連情報ソースへの信頼

「旅行についての下調べをするにあたって、下記情報ソースをどの程度信頼していますか?」

合計

Z世代

ミレニアル世代

X世代

ベビー
ブーマー

口コミ/レビュー (家族や友人から)

58%

50%

61%

62%

58%

観光局/観光関連団体

49%

39%

51%

52%

51%

旅行会社

45%

38%

49%

48%

41%

メディア(TV、雑誌、新聞)

38%

32%

43%

42%

31%

著名人、インフルエンサー

27%

29%

35%

25%

9%

 

 

テーブル4: 旅行関連情報のタイプ

「旅行についての下調べをするにあたって、その情報源に関わらず、下記の情報をどれくらい信頼していますか?」
1 利用者による評価

54%

2 立地(ホテルなどの住所、地図上の位置等)

53%

3 レビュー記事

51%

4 商品の属性や詳細な情報(ホテルのアメニティー、フライトの機内アメニティー、変更手数料等)

49%

5 実際の利用者による商品の写真(航空機の座席、ホテルの部屋等)

47%

6 料金 (追加料金の有無、VAT等)

46%

7 他の同様商品との適格な比較

44%

8 第3者による評価(ホテルの星評価等)

43%

9 旅行会社が提供する商品の写真(航空機の座席、ホテルの部屋等)

42%

10 第3者による認証、お墨付き

39%

 

 

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